予備解析で、eGFR、ヘモグロビン濃度ともにAKIを起こした症例で長期に低かった。一方、エリスロポエチン(EPO)の血中濃度はAKI症例の方が高い傾向にあった(p for interaction 0.08)。また、ln(フェリチン/TSAT)で定義した鉄囲い込み指数(慢性炎症の指標)は、AKIを起こした症例で高い傾向にあった。AKIを起こした症例でもEPO産生能は保たれており、貧血が起こるのはむしろ、慢性炎症による鉄囲い込みが起こるからであることを示唆する結果となっている。腎容積はeGFRと独立してAKIと関連しており、腎容積が小さい症例では、RAS阻害薬投与でAKIが多かった。
|