研究課題/領域番号 |
20K17256
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
川合 未来 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70868041)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 原発性アルドステロン症 / 腸内細菌叢 / 短鎖脂肪酸 / 腸管上皮特異的ミネラルコルチコイド受容体 |
研究成果の概要 |
基礎研究として、腸管上皮特異的ミネラルコルチコイド受容体欠損(MRKO)マウスを用いて、食物繊維の含有量の異なる食事負荷を行い、腸管におけるトランスポーターの発現の変化の検討を行った。野生型マウスにおいて高食物繊維食負荷により空腸回腸におけるSMCT2の発現および結腸におけるSMCT1の発現上昇がみられた一方で、腸管MRKOマウスにおいてはそれらの上昇がみられず、SMCTと腸管MRの関係性が示唆された。 臨床研究としては30名近くの原発性アルドステロン症患者から同意を得て、治療介入前後の腸内細菌叢の変化と血中便中短鎖脂肪酸濃度の変化を検討している。
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自由記述の分野 |
内分泌代謝
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年高血圧発症における腸内細菌叢の意義が注目されており、腸内細菌が食物繊維を発酵することにより産生する短鎖脂肪酸が、血圧調節機序において重要な媒介因子であることが知られてきている。これまで腸管における短鎖脂肪酸の輸送機構と高血圧発症の関連性について検討した報告はなく、本研究はそこに着目し、新たな血圧調節機構の解明を目的とした。また二次性高血圧症で代表的な原発性アルドステロン症は手術加療により根治可能な疾患であるが、術後の高血圧予後には個人差があり、腸内細菌に着目し新たな予後予測因子としての意義を検討することで、既知の原発性アルドステロン症の術後のスコアモデルの再構築を目的とした。
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