我々は腎臓再生医療を目指し、発達段階の新規腎を移植している。新規腎を効率よく機能させるためには、十分な血流をもつレシピエント血管が新規腎に引き込まれる必要があるが、これまで侵入血管による血流は十分でなかった。本研究で血管内皮増殖因子(VEGF)により、新規腎への血管侵入が改善するか検証をラットモデルで行った。 VEGF群では侵入血管の最大径が2倍程度に増大し、侵入する血管数も増大し、皮髄境界が明瞭化した。次にレシピエントラットに HIFーPH阻害薬を投与し、比較検討を行った。その結果、HIFーPH阻害薬投与群の方が腎が大きく、尿細管腔も大きい傾向があった。現在さらなる追加の検討を行なっている。
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