研究課題
若手研究
糖尿病患者は全世界で増加傾向にあり,その対策は医療者にとって急務である.インスリン抵抗性は糖尿病の発症機序の主要な因子であり近年再評価されている.しかしながらインスリン抵抗性への介入方法は少なく,その治療法は限られている.申請者らは糖尿病患者でリンやリン排泄ホルモンであるFGF23がインスリン抵抗性に関与すことを明らかにしており、併せて生命予後の解析を行った。結果としてインスリン抵抗性と骨・ミネラル代謝は有意な相関が認められ、両者が予後に影響することを明らかにした。
腎臓内科学
本研究課題ではリン代謝に関与するFGF23とインスリン抵抗性との関係性を明らかにし、骨・ミネラル代謝とインスリン抵抗性の両者が相まって腎不全患者/血液透析患者の生命予後や心血管疾患に関与することを示した。その機序として骨・ミネラル代謝による血管石灰化の進展が考えられた。今後、骨・ミネラル代謝を通じた新たなインスリン抵抗性や糖尿病への治療に結びつく可能性を秘めており、腎不全患者に与える影響は大きいと考えられる。