本研究は腎移植後の慢性抗体関連型拒絶反応において制御性T細胞が治療対象となりうることに着目し、抗体関連型拒絶反応における制御性T細胞の役割、誘導機序を解明することを目的とした。組織内への誘導時に関与するケモカインレセプターや制御性T細胞の経時的変化を観察するため、ラット腎移植抗体関連型拒絶反応モデルを用いた。非感作状態のラットへの腎移植モデルを用い、7日時点に摘出した移植腎を病理組織額的に評価した。傍尿細管毛細血管や糸球体への炎症細胞の侵入、補体(C4d)の沈着を確認した。血清の抗ドナー特異抗体はフローサイトメリーにより確認した。しかし、免疫染色によるケモカインレセプターの評価は困難であった。
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