本研究により、生活習慣病とされる本邦糖尿病性腎臓病症例において、腎疾患・糖尿病・炎症等に関係のあるpathogenic/likely pathogenicな多型が相当数発見され、本疾患の治療においては生活習慣の是正に加え、遺伝学的背景からのアプローチも今後必要とされることが示唆された。また、疾患原性のある多型を保持する症例を見分けることは臨床病型からは難しいことも示唆された。さらに、これまで本疾患に対する構造多型の関与は明らかではなかったが、疾患の表現型に相関する構造多型が検出されたことから、構造多型の疾患への寄与も示唆される結果を得た。
|