核内タンパク質であるプロサイモシンα由来ペプチド(P6Q)がシスプラチンによる急性腎障害を予防し得るか検討を行った。8週齢雄Wistarラットに対してシスプラチン投与30分前にP6Q(30mg/kg)を静脈内投与する事で腎障害の抑制が確認された。さらにP6Qを投与したラットの腎臓ではミトコンドリア経路による尿細管細胞のアポトーシスの減弱とAktのリン酸化の亢進が確認された。以上の結果よりP6QはAktリン酸化を介した抗アポトーシス作用によりシスプラチンによる急性腎障害を抑制する事が明らかとなった。
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