細胞死は周囲にシグナル伝達を誘導する生理的活性を持つが、CKDにおいては、さらなる傷害刺激が加わることで腎細胞や炎症細胞の細胞死を誘導し、腎機能増悪をきたしうる。インフラマソームは、自然炎症反応とパイロトーシスと呼ばれる細胞死を誘導する。AKIおよびAcute-on-chronic腎障害において、傷害腎のマクロファージのインフラマソーム形成が認められた。危険信号である二本鎖DNAは、様々に分化したマクロファージでIL-1βを放出せずにパイロトーシスを起こすことがわかった。死細胞の分化状態が炎症伝播を規定し、Acute-on-chronic腎障害に寄与することが考えられた。
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