研究課題/領域番号 |
20K17298
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
山田 琢 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (60646363)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | GCM2 / PTH / parathyroid / P |
研究実績の概要 |
「FGF23活性における副甲状腺細胞の役割」 申請者は、Gcm2ノックアウトマウスにおいて高リン状態にも関わらず、FGF23が抑制される原因を①リンの上昇を感知できない、②FGF2の分泌を抑制する因子が働いている、③FGF23の代謝が亢進していることと仮定し研究をしている。本研究では成体マウス副甲状腺を使用し生体内での変化を観察するものである。つまり本研究ではGcm2ノックアウトマウスの使用が必要不可欠である。SARS-COV-2感染症の蔓延による緊急事態宣言、院内クラスターの発生などにより、実験動物施設への出勤人数の削減、滞在時間の削減があり実験動物の数を継投維持できる最小限に削減する必要があった。そのため当研究施設でのGcm2ノックアウトマウスは実験で使用できる数の確保ができない状況であり、さらに一時実験施設への立ち入り制限があったため研究は遅延している。現在立ち入り制限は解除されたため実験動物の安定した数の確保のため繁殖を行っている。 現時点での問題点: 本研究においてマウス副甲状腺の実験介入時期を8週齢としていたが、はKi67抗体染色を用いた実験で1から8週までは副甲状腺細胞増殖数が不安定で増殖が盛んであることが解った。本来成体では副甲状腺の細胞増殖サイクルは緩やかであるとされており、8週齢以降の増殖を観察し、細胞増殖が安定する時期を確認し実験に使用する時期を確定する必要がでてきたため追加実験を行う予定である。 また、マウス副甲状腺の部位確定には安楽死後検体を採取して染色する必要があり、固定、染色処理が、結果に影響を与える可能性があった。これらの影響を排除するためにGcm2-GFPマウスの導入も準備して計画を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究ではGcm2ノックアウトマウスの使用が必要不可欠である。SARS-COV-2感染症の蔓延による緊急事態宣言、院内クラスターの発生などにより、実験動物施設への出勤人数の削減、滞在時間の削減があり実験動物の維持数を最小限に削減する必要があった。そのため当研究施設でのGcm2ノックアウトマウスの系統維持に最低限必要な数に飼育数を減らして対応していたこと、一時実験施設への立ち入り制限があったため実験動物の確保、実験自体が行えず遅延してる。
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今後の研究の推進方策 |
現在立ち動物実験施設への立ち入り制限は解除されたため実験動物の安定した数の確保のため繁殖を行っている。 マウス副甲状腺のKi67抗体染色による実験から、マウス副甲状腺の成熟時期が当初本研究で計画した8週目以降である可能性があり、成熟時期の判定を行い、成熟後の副甲状腺に実験介入することを検討している。 また、マウス副甲状腺の部位確定には安楽死後検体を採取して染色する必要があり、固定、染色処理が、結果に影響を与える可能性があった。これらの影響を排除するためにGcm2-GFPマウスの導入も準備して計画を進めている。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究ではGcm2ノックアウトマウスの使用が必要不可欠である。SARS-COV-2感染症の蔓延による緊急事態宣言、院内クラスターの発生などにより、実験動物施設への出勤人数の削減、滞在時間の削減があり実験動物の維持数を最小限に削減する必要があった。そのため当研究施設でのGcm2ノックアウトマウスの系統維持に最低限必要な数に飼育数を減らして対応していたこと、一時実験施設への立ち入り制限があったため実験動物の確保、実験自体が行えず遅延していたため、支出が生じなかった。本年からは実験施設は通常通り運営に戻っており、本年1年目の計画も含めて実験を進めていく。
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