研究課題
若手研究
Kallikrein-related peptidase 6(KLK6)は、皮膚の表皮において発現するセリンプロテアーゼの1つである。アトピー性皮膚炎の表皮ではKLK6の発現が上昇していることが知られているが、その役割は明らかになっていない。今回われわれは皮膚バリア障害マウスモデルの表皮においてKLK6の発現が上昇していることを明らかにした。さらにKLK6欠損マウスを用いた研究により、KLK6がアトピー性皮膚炎マウスモデルの皮膚炎の増悪に寄与することを明らかにした。
皮膚科学
本研究によりKLK6がアトピー性皮膚炎マウスモデルの皮膚炎の増悪に寄与することが明らかになった。したがってヒトのアトピー性皮膚炎においても同様にKLK6が皮膚炎の増悪に関与する可能性が示唆された。今後この研究が進むことによって、新たなアトピー性皮膚炎の診断方法など臨床応用につながる可能性がある。またKLK6 をターゲットとした新規治療が開発されることが期待される。さらにKLK6が高発現している乾癬などその他の皮膚疾患の病態解明にも貢献することができる。