ヒト毛盤の構造をさらに詳細に明らかにする。神経終末のメルケル細胞やケラチノサイトへの分布は複雑に折り重なっており、走査型電子顕微鏡による観察のみではわからない部分も多い。同一試料の走査電顕・透過電顕による相補的観察に、免疫組織化学的手法も組み合わせることで、毛盤に特異的なケラチノサイトの微細構造を検討する。 痛覚やかゆみの感覚はAδ, C線維が関与するが、毛盤においてもこれらの線維が分布していることが報告されている。アトピー性皮膚炎や皮膚そう痒症などの患者の皮膚において、本研究で得られた基準をもとに非侵襲的に毛盤の分布と密度を調べ、かゆみとの関連を検討する。
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