研究課題/領域番号 |
20K17318
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 広島大学 (2021) 島根大学 (2020) |
研究代表者 |
荻野 龍平 広島大学, 医系科学研究科(薬), 助教 (00816035)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | イミキモド誘発乾癬様皮膚炎 / 乾癬モデル / 抗IL-23p19抗体 / 脂肪由来幹細胞 / 炎症性サイトカイン |
研究成果の概要 |
脂肪由来幹細胞 (ASC) 移植の乾癬への有効性が報告されているが、基礎的検討は行われておらず、その治療メカニズムは不明である。本研究ではASC移植による乾癬治療法確立に向け、イミキモド誘発乾癬様皮膚炎モデルマウスに対して、通常または食事誘発性肥満マウスに由来するASCを移植することで、その治療メカニズムを検討することを目的とした。しかし、肥満マウスより採取した脂肪組織では脂肪細胞様の細胞への分化が著しく、必要数のASCが得られなかった。ASC移植時に対照群とする、抗IL-23p19抗体による治療効果については検討を行い、ASCの培養が完了し次第、目的の実験にとりかかる体制を構築できた。
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自由記述の分野 |
医療薬学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乾癬には根治的治療法がなく、対症療法となることから、患者は長期間にわたり治療を続ける必要がある。近年登場した抗IL-23p19抗体などの生物学的製剤は高い治療効果を示しているが、それでも効果は完全ではない。本研究においても、抗IL-23p19抗体はIL-23により活性化されるTh17細胞に関連するサイトカインを効果的に抑制したが、IL-36や脾臓の肥大など、抑制できていない炎症反応が存在した。これまでの報告から脂肪由来幹細胞が慢性炎症性疾患に示す治療効果は多面的であるため、Th17細胞の活性化抑制にとどまらず、生物学的製剤では抑制できない炎症反応に効果を示すことが期待される。
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