研究課題/領域番号 |
20K17321
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
広瀬 晴奈 大分大学, 医学部, 客員研究員 (50750915)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | Wntシグナル / 表皮角化細胞 / 慢性皮膚炎疾患 |
研究実績の概要 |
本研究は、選択的Wnt/β-catenin/CBPシグナル阻害剤であるICG-001の各種細胞(表皮角化細胞や線維芽細胞、リンパ球、更には血管の分化過程)やマウスモデルへの影響を解析することで、新しい観点からの慢性皮膚炎症性疾患(アトピー性皮膚炎・痒疹・尋常性乾癬など)の病態解明や新規治療法の開発を目指すものである。本年度は、表皮角化細胞の細胞株を用いて、その増殖能や細胞毒性について解析し、ICG-001の至適の濃度や作用時間の解析を施行した。刺激時間を24時間とし、濃度を5~30μMで解析したところ、20μM以上の濃度の場合、細胞毒性が強く出る可能性が示唆された。一方、この結果には、基剤としたDMSOの影響も考えられたので、現在、この可能性を排除できる条件を探るためにDMSOの濃度を更に低くして検討中である。この培養条件を確定した後に、線維芽細胞の解析を進める予定である。更に、新たな試みとして、iPS細胞の血管形成能に対するICG-001の影響を探るべく、iPS細胞から中胚葉成分を誘導しさらに血管形成を誘導する培養方法の確立も行った。実験施設の改修工事のため中断していた動物実験も再開する予定である。改修後の動物実験再開に備えて、STAT6欠損マウスやFlaky tailマウスの維持を行いつつ、最終的には凍結胚の確保と保管作業を実施した。維持の際には、PCR法にて遺伝子解析を実施し、目的のマウスの遺伝子変化が維持されていることの確認をしつつ遂行した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
動物実験施設の改修工事のため、動物実験が予定通り実施出来なかったため。
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今後の研究の推進方策 |
細胞培養実験の至適条件を早期に決定し、解析を進めていく。更に、T細胞の培養条件の解析も開始する予定である。動物実験施設の改修が完了したので、動物モデルを再構築して解析を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
動物実験施設の改修工事のため、動物実験が予定通り遂行出来なかったことが大きな要因である。また、培養細胞実験の条件設定に手間取り本実験に進めなかったことも影響した。動物実験、細胞培養実験を精力的に遂行していく。
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