今後の研究の推進方策 |
アトピー性皮膚炎様症状誘発マウスでは、角層水分量の低下抑制が顕著にみられたため、水分保持に関与するセラミド産生、天然保湿因子産生やフィラグリン産生に及ぼす影響を評価する。また、表皮厚が軽減していたことから、免疫組織化学染色やウエスタンブロットにより表皮細胞分化度を評価する。さらに、、アトピー性皮膚炎マーカー(インターフェロ ン(IFN) -γなど) を免疫組織染色法により染色し、in vitroでのバリア機能および炎症反応を評価する予定である。 乾癬モデルマウスでは、TEWLの悪化遅延のメカニズム解明のため、ケラチノサイトの分化移行の評価や、乾癬マーカー(インターロイキン(IL) -17aなど) をELISA、Real-time PCR、免疫組織染色法により評価する。 また、正常ヒト表皮ケラチノサイトにおけるHA4の炎症反応に及ぼす影響を評価する。培養系におけるケラチノサイトでのアトピー様炎症にはTNF-α/IFN-γを添加することで、乾癬様炎症にはM5(IL-17A, TNF-α, IL-1α, IL-22, Oncostatin M)を添加することで炎症を惹起させ、HA4の炎症反応に及ぼす影響を様々な遺伝子発現およびタンパク質量で評価する。
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