申請者らはNUAK2とPTENの機能異常が悪性黒色腫の発症と進展に重要であることをすでに示しているが、今回の検討ではマイクロアレイを用いた網羅的遺伝子発現解析の結果より悪性黒色腫細胞におけるNUAK2により制御される下流経路としてmTOR経路を特定した。さらにNUAK2機能への阻害作用を有する薬剤としていくつかのキナーゼ阻害剤およびビグアナイド系薬剤につきスクリーニングを行い最終的にメトホルミンの悪性黒色腫細胞の増殖抑制作用についての検討を行った。また色素細胞にNUAK2を強制発現させたトランスジェニックマウスを作製し、その色素細胞増数についても検討を加えた。
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