私たちは皮膚ウイルス感染症における表皮角化細胞の自然免疫応答に注目してきた。そのなかでも、Toll様受容体3(TLR3)を介して抗ウイルス活性を増強するpoly(I:C)に着目した。本研究では、表皮角化細胞におけるTLR3を標的とし、短鎖2本鎖RNAを用いた皮膚ウイルス感染症に対する新しい外用治療薬を開発することを目的とし、研究を進めている。 今回、短鎖2本鎖RNAによるTLR3依存性抗ウイルス因子誘導能を検討した。比較的分子量の小さい短鎖RNAが抗ウイルス因子誘導に強い活性をもつことが示唆された。現在、短鎖2本鎖RNAが表皮角化細胞の抗ウイルス活性に与える影響について検討中である。
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