臨床的には「予後良好群」に分類されるt(8;21) AMLであるが、化学療法のみでは再発率が3割程度と、決して「良好」な治療成績ではない。またt(8;21) AMLの化学療法後の再発は非常に治療抵抗性であり既存の化学療法のみでは予後が不良であることが知られている。そのためt(8;21) AMLの治療成績を向上させるためにも、新規治療標的や治療法の開発が必要である。本研究はt(8;21) AML特異的な機能的分子マーカーを同定し、新規治療法の開発への可能性を示したという点で社会的意義が大きいと考える。
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