ATLの発症予防・治療法の開発を目指し、MK-2048の抗HTLV-1効果について検討した結果、MK-2048がHTLV-1感染細胞特異的に小胞体ストレス性アポトーシスを誘導し、ATL発症のリスクファクターとされるプロウイルス量の上昇を抑えることが明らかとなった。さらに小胞体ストレス誘導能を有するリード化合物の中から、より低濃度で抗HTLV-1効果を示す化合物を見いだした。 これらの結果から、MK-2048が既存の治療薬とは異なる機序でHTLV-1感染細胞を特異的に排除する新規抗HTLV-1薬候補となること、小胞体ストレス応答がHTLV-1感染症の新たな標的となりうることが示された。
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