研究成果の概要 |
本研究では、線維細胞に着目し、同種移植後慢性GVHDの病態解明を行うと伴に、免疫関連分子に着目し、移植後免疫病態について検討を行った。モデルマウスを用いた検討では、移植後2週時点で活性化単球の末梢血中への出現を認め、ヒト臨床検体を用いた検討でも、移植後day 30時点で同様の活性化単球の出現を認めた。これら細胞は比較的長期に末梢血中から検出が確認された。また、ヒト臨床検体を用いた検討では、移植後day 90時点で、移植後再発を認めた群において有意にPD-1, PD-L1の発現増強を認めた。これら結果は、同種移植後慢性GVHDにおける長期免疫病態関与と治療経過への影響を示唆していると考えられた。
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