NF-kB経路が構成的に活性化している成人T細胞白血病/リンパ腫 (ATL) 細胞では、NF-kB経路の阻害あるいはその枢軸的転写因子RELAの発現抑制は、アポトーシスを誘導し、PIM1発現を低下させた。さらに、PIM1発現抑制/PIMキナーゼ阻害薬PIM447は、ATL細胞に著明なアポトーシスを誘導し、RelAや転写因子c-MYBの発現を低下させた。これらの転写因子の発現低下はmRNAレベルでは認めず、翻訳阻害による機序が示唆された。PIM447とAkt阻害薬MK-2206は、協調的な細胞傷害活性を発揮し、ATLおよびHTLV-1感染細胞に対する有効な標的治療となり得る可能性がある。
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