研究課題/領域番号 |
20K17406
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
木村 俊一 自治医科大学, 医学部, 准教授 (70623031)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | IgG / B細胞受容体レパトア / 肺炎球菌 / インフルエンザ桿菌 / 莢膜を有する細菌 / IGHV / IGHV-CDR3 / 液性免疫 |
研究成果の概要 |
同種移植後の液性免疫回復の指標である免疫グロブリン(IgG) B細胞受容体の多様性(レパトア)を解析し、莢膜を有する細菌(肺炎球菌、インフルエンザ桿菌など)による感染症との関連を検討した。患者群ではB細胞受容体の多様性を規定するVariable遺伝子(IGHV)においてIGHV3-11とIGHV4-59といった特定の遺伝子の使用の減少がみられた。また、患者群と対照群で抗原ペプチドと結合する部分(IGHV-CDR3)のアミノ酸長や多様性に違いがみられた。IGHVの遺伝子の使用頻度やIGVH-CDR3でのアミノ酸長の変化や多様性の低下が感染症発症に関連している可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
造血細胞移植
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
同種移植後の液性免疫の回復と感染性合併症、特に液性免疫不全がリスクとなる肺炎球菌、インフルエンザ桿菌などの莢膜を有する細菌との関連について、B細胞受容体レパトアを解析して検証した。本研究の結果が、これらの莢膜を有する細菌に対する易感染性のメカニズムを明らかにする重要なデータとなるとともに、この研究内容をさらに発展させていくことで、これらの感染症に有効な特定の免疫グロブリン製剤の製造やワクチンの開発などにつながる可能性がある。さらに同種移植後の液性免疫の状態を正確に評価する指標の構築にもつながる結果になると考えられる。
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