本研究は、我々が独自に開発した細胞系列特異的にPd-l1遺伝子異常を導入したモデルマウスや、ゲノム編集技術を応用することで多数の遺伝子異常について造腫瘍能を高効率に生体内でスクリーニングできる方法を用いて、PD-L1ゲノム構造異常が悪性リンパ腫の発症および維持にどのような機能的役割を果たしているか明らかにすることを目的とした研究である。本研究の遂行によって、①正常の各リンパ球サブセットにおいてPD-L1が果たしている機能的役割や、②PD-L1異常を有する悪性リンパ腫の免疫学的表現型の特徴や、悪性リンパ腫の発症においてPD-L1異常と協調する遺伝子異常などが解明された。
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