申請者らは、ホスホジエステラーゼ(PDE)を阻害することが、強皮症の病態である①自己免疫異常(炎症)、②線維化、③血管障害の「3つの異常」の改善につながると考えて研究を行った。具体的には、PDEのアイソザイムの1つである、PDE4に着目し、強皮症皮膚線維芽細胞および強皮症モデルマウスに対する、PDE4阻害薬であるアプレミラストの線維化抑制作用についての検討を行った。培養強皮症皮膚線維芽細胞細胞にアプレミラストを添加したところ、皮膚線維芽細胞からのI型コラーゲン産生を抑制した。さらに、強皮症モデルマウスであるブレオマイシンマウスにアプレミラストを投与すると、皮膚硬化の進展を抑制することができた。
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