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2021 年度 実施状況報告書

臍帯血中特異的IgG4抗体価の評価によるアレルギー疾患予防の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K17457
研究機関徳島大学

研究代表者

苛原 誠  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 徳島大学専門研究員 (50767910)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードハイリスクコホート / マイクロバイオーム / 特異的igG4抗体価
研究実績の概要

本研究はアレルギー疾患のハイリスクコホート(HiRAD研究)内で母(妊娠中および出産後)や出生した児の皮膚および腸管のマイクロバイオームを測定し、これらの結果と臍帯血や児の出生以降の特異的IgE抗体価(アレルギー発症に関連する)、特異的IgG4抗体価(特異的IgE抗体をブロックし、アレルギーの防御因子として働くとされる)、その他のIgGサブクラスの抗体価との関連を検討することで、アレルギー発症の予測や予防に寄与する基礎を作るための研究を行っている。
マイクロバイオームと抗体価との関連を明確にすることができれば、さらにアレルギーマーチとしてアトピー性皮膚炎に引き続き発症してくる即時型食物アレルギーやアレルギー性の気管支喘息、アレルギー性鼻炎といったアレルギー疾患の予防について、母や児が皮膚や便にもっている菌種によって介入対象を選別したり発症の予防効果をもつ菌種を導入することで直接的な予防効果をえられる可能性がある。
既に、2021年度末で母体となるハイリスクコホート(HiRAD研究)は先頭の集団は2歳を迎えており、便や皮膚から採取したマイクロバイオームの解析について生後6ヶ月の検体については全例で結果が得られている。母体となる研究においては皮膚のマイクロバイオームにおいて一部の菌と出生後の児のアトピー性皮膚炎の発症との関連が明らかになってきており、今後はそれらの菌種について抗体価との関連などを含めて検討を行う予定としている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

リクルート、検体の取得およびマイクロバイオームに関連する測定は完了しているが、マイクロバイオームとアレルギー疾患関連(特にアトピー性皮膚炎)との関連についての検討を優先しており、抗体価の測定は令和4年度に入って測定する予定としたため。

今後の研究の推進方策

今後はまず母体の皮膚および便マイクロバイオームの解析結果を確認する。
また、並行して臍帯血を取得できている26例において臍帯血、生後6ヶ月および1歳の検体における卵白、オボムコイド、牛乳、カゼイン、βラクトグロブリン、グルテン、ピーナッツ、コナヒョウヒダニ、スギ、イヌ、ネコといった主要アレルゲンの特異的抗体価(IgE、IgG1、IgG4、IgA)の測定をAMERIC社に依頼する。
その後、上記抗体価の結果と16srRNAを用いた皮膚および便マイクロバイオームの解析結果をもとに菌の多様性や特定の菌種の有無と抗体価の推移において相関係数や比較を行うことで検討を行い、この結果について報告を行う。

次年度使用額が生じた理由

抗体価の測定を予定していたが、マイクロバイオームとアトピー性皮膚炎などの他の検討を優先的に行ったことにより測定に至っていないため、次年度使用額が生じた。未実施の抗体価の測定のために、翌年度分として請求した研究費と合わせて抗体価の測定に使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Fluctuations of aeroallergen-specific immunoglobulins and children's allergic profiles: Japan Environment and Children's Study of a pilot cohort2022

    • 著者名/発表者名
      Irahara Makoto、Yamamoto-Hanada Kiwako、Saito-Abe Mayako、Sato Miori、Miyaji Yumiko、Yang Limin、Mitsubuchi Hiroshi、Oda Masako、Sanefuji Masafumi、Ohga Shouichi、Ikegami Akihiko、Mise Nathan、Suga Reiko、Shimono Masayuki、Yamazaki Shin、Nakayama Shoji F.、Ohya Yukihiro
    • 雑誌名

      Allergology International

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1016/j.alit.2022.01.002

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2022-12-28  

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