研究課題/領域番号 |
20K17465
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
江里口 芳裕 九州大学, 大学病院, 助教 (70552016)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | バクテリアルトランスロケーション |
研究実績の概要 |
造血幹細胞移植後の腸管からのバクテリアルトランスロケーションによる敗血症は、致死的な合併症であり、治療成績を大きく左右する。移植周術期の抗菌薬による腸管内殺菌等の試みにより治療成績は改善したが、長期の抗菌薬投与は耐性菌の定着を促し、治療に難渋する耐性菌感染症が問題となっている。今までは、無菌室や腸管内殺菌など、環境や病原体に関わる宿主外の因子に焦点が当てられてきたが、これでは多剤耐性菌の問題は解決できない。本研究では、従来研究されてきた病原体因子ではなく、宿主因子である病原体の侵入門戸に焦点を当て、新規治療法の開発を行うことを目的に、造血幹細胞移植のマウスモデルを計画し準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当該年度は、新型コロナウイルス感染症が流行し、未曾有の緊急事態となった。所属する九州大学病院は、率先して地域の患者の受け入れを担当することとなり、感染症内科医として、自身が直接、新型コロナウイルス感染症患者の治療対応を行う必要があり、予定していた研究に十分な時間を割くことが不可能であった。
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今後の研究の推進方策 |
過去の移植マウス検体の再評価を行いながら、バクテリアルトランスロケーションを抑制する新規の治療開発のために、新規の移植実験を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和2年度は、緊急事態である新型コロナウイルスの流行で、感染症医として診療に従事する必要があり、手技を伴う実験への従事が困難であった。そのため、過去のデータの再検討、今後の実験計画の立案を行ったため、実質的には、試薬などの購入にかかる費用が発生しなかった。社会的背景による新型コロナ感染症診療への従事の優先度から、予定していた実験計画に遅延が生じたが、次年度以降に予定していた計画を遂行すべき、実験を実行する予定である。
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