性器クラミジアは、性感染症の主要な原因細菌である。一方、活性酸素(ROS)の産生増加は、がん細胞の発生に関与しているとされる。性器クラミジア感染でも感染細胞内でのROSの調節が報告されており、NADPHオキシダーゼ(Nox)の発現調節などが関与していると考えられている。そこで、本研究では、性器クラミジア感染時のNox発現について調査したが、Nox発現には有意な変化は見られなかった。しかし、Nox阻害剤やROS産生を調整する試薬を用いると性器クラミジアの増殖が抑制されることが確認された。このように、性器クラミジアの増殖には細胞内ROS産生が何らかの影響を与えている可能性が示唆された。
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