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2021 年度 実施状況報告書

卵巣老化の進行における原因分子候補アルドケト還元酵素の役割解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K17491
研究機関山口大学

研究代表者

諌山 慧士朗  山口大学, 大学研究推進機構, 助教 (30780887)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード卵巣老化 / i-GONAD法 / アルドケト還元酵素
研究実績の概要

若齢と加齢マウス卵巣の遺伝子発現を網羅的に比較し、卵巣老化の原因分子候補としてアルドケト還元酵素(AKR)を見出した。卵管中の受精卵に対してゲノム編集を行うi-GONAD法によりAKR欠損型マウスを作出したところ、その表現型は興味深いことに、若齢にもかかわらず性周期が延長しており、卵巣老化の進行が疑われた。本研究では、 AKR欠損型マウスにおける生殖機能の変化および卵巣老化の進行を詳細に解析し、AKRの役割を解明する。当該年度はAKR野生型および欠損型マウス由来卵巣の遺伝子発現をRNA-seqで解析、AKRの未知の機能解明に取り組んだ。
RNA-seqの結果、AKRはある新規の経路を介して卵胞発育に関与することを示唆した。この結果を免疫染色やウエスタンブロットで確認し、野生型とAKR欠損型で明確な差を認めた。また卵巣全体の組織解析から、加齢したAKR欠損型卵巣において卵胞発育の初期段階に異常が認められた。つまり、卵巣老化においてAKRが卵胞発育および性周期異常の原因分子の一つであり、老化進行に関与する可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

KOマウスのRNA-seqで示されたAKR1B(X)の機能予測は未知の経路であったため、再現性および生殖学的意味の確認に時間を要した。

今後の研究の推進方策

今後の推進方策として、AKRが関与する新規経路で卵巣AKRがどのような基質を選択しているのか、野生型と欠損型卵巣よりAKRタンパクを抽出・精製し、タンパクレベルでの詳細な分子メカニズムを解明する。

次年度使用額が生じた理由

本年度に行ったAKRの機能解析の一部を、令和4年度に変更したため、試薬等の購入費について未使用額が生じた。この未使用額については、令和4年度のAKR機能解析に用いる試薬・消耗品の購入費として使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 臨床分離乳癌組織の網羅的遺伝子解析とデータベース分析への応用2022

    • 著者名/発表者名
      西村愛代、渡邉 健司、前田 訓子、山本 滋、諫山 慧士朗、永野浩昭 、水上 洋一
    • 学会等名
      第32回日本医学看護教育学会
  • [学会発表] 加齢に伴って変化する子宮遺伝子群のトラスクリプトーム解析2021

    • 著者名/発表者名
      諌山 慧士朗 、渡邉 健司、村田 智昭、水上 洋一
    • 学会等名
      第44回日本分子生物学会

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公開日: 2022-12-28  

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