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2022 年度 研究成果報告書

卵巣老化の進行における原因分子候補アルドケト還元酵素の役割解明

研究課題

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研究課題/領域番号 20K17491
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分54040:代謝および内分泌学関連
研究機関山口大学

研究代表者

諌山 慧士朗  山口大学, 大学研究推進機構, 助教 (30780887)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード卵巣老化 / アルドケト還元酵素 / ゲノム編集 / 性周期
研究成果の概要

これまでマウス卵巣の網羅的な遺伝子発現解析から、老化卵巣でhCG応答とともに間質・莢膜細胞層のアルドケト還元酵素1B7(AKR1B7)の顕著な低下を見出していた。AKR1B7を欠損させた若齢マウス卵巣はどのような異常が生じるか解析したところ、RNA-seq解析から脂質合成に異常があることが推測され、実際にリン脂質量やAKT活性の低下を認めた。またリン脂質をリガンドとするSF1の下流遺伝子で発現低下が認められ、下流のプロゲステロン代謝酵素CYP17A1の低下とプロゲステロン 血中濃度増加、さらに性周期の延長を認めた。以上、AKR1B7低下が引き起こす脂質異常が卵巣老化進行に関与すると考えられた。

自由記述の分野

生殖生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

卵巣老化は妊娠能力低下を招くと同時に、卵巣ホルモン分泌異常により動脈硬化、骨粗しょう症、認知症といった加齢性疾患のリスク要因となる。その分子メカニズムを理解することは不妊治療にとって、さらに社会にとっても少子化緩和や健康寿命の増進を実現する上で重要である。本課題では老化卵巣で減少するアルドケト還元酵素1Bが、若い卵巣の脂質およびホルモン合成・代謝に関与していることが分かった。加齢に伴う月経周期や卵胞発育の異常を引き起こす因子の一つであることを示唆した。

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公開日: 2024-01-30  

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