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2021 年度 実績報告書

熱産生脂肪細胞活性化機構におけるNMBおよびGRPの役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K17539
研究機関大分大学

研究代表者

比嘉 涼子  大分大学, 医学部, 助教 (10819642)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワードNeuromedin B / GRP / エネルギー代謝調節機構
研究実績の概要

申請者はボンベシン様ペプチドであるNeuromedin B(NMB)およびGastrin releasing peptide(GRP)のエネルギー代謝調節機構における機能を明らかにするため、NMB/GRP両遺伝子欠損マウス(dKO)を作製し、解析を行なった。野生型マウス群(WT)とdKOマウス群間で通常食および4週間の高脂肪食摂餌下における体重変化量を検討したところ、通常食においては両マウス群間で有意な差は認められなかった。一方、4週間の高脂肪食摂餌下において、dKOマウス群はWTマウス群に比べ体重増加が抑制される傾向が認められ、摂餌量については有意な差は認められなかった。また、高脂肪食摂餌下において、dKOマウス群ではWTマウス群に比べ、肝臓における異所性脂肪の蓄積が減弱していることが形態学的に認められた。さらに、肝臓におけるトリグリセリド量を測定したところ、dKOマウス群では肝臓のトリグリセリド量が有意に低下していることが明らかとなった。次に、白色脂肪組織および肝臓における脂質合成に関わる遺伝子発現動態をqPCR法により解析した。その結果、白色脂肪組織において、dKOマウス群はWTマウス群に比べ、脂質合成に関わる遺伝子であるPPARγおよびSCD1の発現量が増加していることが明らかとなった。一方、肝臓においてはdKOマウス群はWTマウス群に比べて、PPARγおよびSCD1の発現が低下していることが明らかとなった。また、糖負荷試験の結果、dKOマウス群はWTマウス群に比べ、糖代謝異常の改善が認められた。
以上のことから、NMBおよびGRPの欠失によって、高脂肪食負荷に対する抗肥満作用を持つことが明らかとなった。また、NMBおよび GRPは脂質合成や糖代謝に対して何らかの生理作用を持つことが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Vrk2 deficiency elicits aggressive behavior in female zebrafish2022

    • 著者名/発表者名
      Umeda Ryohei、Teranishi Hitoshi、Hada Kazumasa、Shimizu Nobuyuki、Shiraishi Hiroshi、Urushibata Hirotaro、Lai Shaohong、Shide Masahito、Carrasco Apolinario Magdeline E.、Higa Ryoko、Shikano Kenshiro、Shin Toshitaka、Mimata Hiromitsu、Hikida Takatoshi、Hanada Toshikatsu、Hanada Reiko
    • 雑誌名

      Genes to Cells

      巻: 27(4) ページ: 254-265

    • DOI

      10.1111/gtc.12924

    • 査読あり
  • [学会発表] エネルギー代謝調節機構におけるNMBおよびGRPの機能解析2021

    • 著者名/発表者名
      比嘉涼子、森崎郁子、鹿野健史朗、花田俊勝、花田礼子
    • 学会等名
      第94回日本生化学大会
  • [学会発表] ボンベシン様ペプチド(NMB/GRP)のエネルギー代謝調節機構における生理機能の解明2021

    • 著者名/発表者名
      比嘉涼子、森崎郁子、鹿野健史朗、花田俊勝、花田礼子
    • 学会等名
      第72回西日本生理学会

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公開日: 2022-12-28  

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