本研究においては、免疫チェックポイント阻害剤治療における内分泌臓器における免疫関連副作用(内分泌IRAE)の超早期HLA拘束性エピトープを同定し、その早期診断治療につなげるための研究を行った。その結果、甲状腺IRAEの疾患感受性HLA(Endocr J. 2020;67(8):859-868)や甲状腺IRAEのサイトカイン・ケモカイン動態および甲状腺組織障害を明らかにした(Cancer Sci. 2020;111(5):1468-1477)。続いて、内分泌臓器の一つである膵臓に関し免疫チェックポイント阻害剤による1型糖尿病に関し、いくつかの生化学的要素や宿主因子に重要な特徴があることを突き止めた(Endocrinol Metab (Seoul). 2022 Feb;37(1):84-95)。このため、内分泌臓器を俯瞰的に検討することが今後の研究の展開において重要であると考えられた。
|