研究課題
若手研究
膵癌患者における糖尿病発症に関しての機序、特に膵β細胞量との関わりは不明な部分が多い。本研究では、膵癌患者と非膵癌患者の剖検サンプルを用いて、膵癌症例におけるβ・α細胞量などの膵組織学特徴について検討を行った。非膵癌群に比べ膵癌群ではβ細胞面積に有意な差はなく、α細胞面積は高値、α細胞面積/β細胞面積比は高値であった。膵癌患者ではα・β細胞量比に変化が生じ、糖尿病発症に寄与している可能性がある。
糖尿病
膵癌患者ではα・β細胞量比に変化が生じ、糖尿病発症に寄与している可能性があることを示した本研究の成果は、膵癌による糖尿病における膵内分泌細胞の生理的・病的変化を明らかにして、糖尿病の発症予防、根治療法の確立に寄与することが期待される。