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2022 年度 実績報告書

プロラクチン産生下垂体腺腫における腫瘍発生・増殖を担う新規遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 20K17544
研究機関日本医科大学

研究代表者

服部 裕次郎  日本医科大学, 医学部, 講師 (40528436)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードプロラクチン産生下垂体腫瘍
研究実績の概要

本研究ではプロラクチン産生下垂体腫瘍(PRLoma)の発生に関する特異的な遺伝子の解明を行い、腫瘍発生メカニズムの解明ならびに新規薬剤治療法の開発の基礎となす知見を得ることを目的としている。そのためには研究試料として、ヒトPRLomaの検体ならびに、対照群としてヒト正常下垂体が必要である。ただし、PRLomaに対する第一選択はドパミン作動薬による薬物療法であり、手術に至る症例は少ないため検体入手は容易ではない。また、正常下垂体に関しては、正常下垂体より深部に発生した腫瘍に対してアプローチするためにやむなく正常下垂体を半分のみ切除(これによる機能低下は認めないとされる)せざるを得なかった症例に限るため、同じく検体入手は容易ではない。しかしながら、これまでにPRLoma群、正常下垂体群とも3例以上の検体が入手できたため、次世代シーケンサーによる遺伝子の網羅的解析を試みた。その結果として、PRLoma群で有意に発現上昇している遺伝子を約1000個ほど確認し、更にIPA(Ingenuity Pathway Analysis)解析を行い複数の候補遺伝子に絞った。候補遺伝子について、ラットPRLoma腫瘍細胞株を用いて機能解析を行うべく画策したが、PRLの測定法の確立に時間を要し、また、遺伝子から発現されるタンパク由来の薬剤を投与しPRL分泌反応を調べる実験系の確立に難渋したため、研究機関内に機能解析まで完遂できなかった。ただし、過去の研究で、手術前に薬物投与せずに手術に至った腫瘍検体を用いて解析したことは新規性があり、今回の研究の総括としては、その検体を用いてPRLoma候補遺伝子を探索したというところまででまとめ、国際医学雑誌に報告予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Immunohistochemistry for ESR2 with a mouse monoclonal antibody (PPZ0506)2023

    • 著者名/発表者名
      Morishita Masahiro、Higo Shimpei、Hattori Yujiro、Ozawa Mina、Otsuka Mai、Matsumoto Keisuke、Ozawa Hitoshi、Ishii Hirotaka
    • 雑誌名

      Journal of Nippon Medical School

      巻: in press ページ: in press

    • DOI

      10.1272/jnms.JNMS.2023_90-209

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Optimized Mouse-on-mouse Immunohistochemical Detection of Mouse ESR2 Proteins with PPZ0506 Monoclonal Antibody2022

    • 著者名/発表者名
      Ozawa Mina、Hattori Yujiro、Higo Shimpei、Otsuka Mai、Matsumoto Keisuke、Ozawa Hitoshi、Ishii Hirotaka
    • 雑誌名

      ACTA HISTOCHEMICA ET CYTOCHEMICA

      巻: 55 ページ: 159~168

    • DOI

      10.1267/ahc.22-00043

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 内視鏡下経鼻的手術時の硬膜縫合用の安価な練習機作製の試み2022

    • 著者名/発表者名
      服部裕次郎、石坂栄太郎、鈴木幸二、田原重志、森田明夫
    • 学会等名
      第32回日本間脳下垂体腫瘍学会
  • [学会発表] 抗ヒトERβ特異的モノクローナル抗体(PPZ0506)を用いたラット及びマウスERβタンパク質に対する免疫組織化学染色法の確立2022

    • 著者名/発表者名
      服部裕次郎、小澤実那、肥後心平、森下雅大、大塚真衣、松本恵介、小澤一史、石井寛高
    • 学会等名
      第48回日本神経内分泌学会学術集会
  • [学会発表] 内視鏡下経鼻的手術における硬膜縫合のための安価かつ簡便な練習機の開発2022

    • 著者名/発表者名
      服部裕次郎、石坂栄太郎、田原重志、鈴木幸二、寺本紳一郎、森田明夫
    • 学会等名
      第29回日本神経内視鏡学会

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公開日: 2023-12-25  

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