内分泌臓器を標的とする免疫関連有害事象(irAE)の頻度は、甲状腺、下垂体、膵β細胞(1型糖尿病)の順で高頻度であった。甲状腺irAEにおける甲状腺自己抗体陽性率は62.5%であった。irAEによる1型糖尿病の膵島関連自己抗体陽性率は33.3%であり、全例でインスリン依存状態となった。下垂体irAEでは、ACTH単独欠損が54.8%と最多であった。HLA疾患感受性ハプロタイプについて、甲状腺irAEは自己免疫性甲状腺疾患と、irAEによる1型糖尿病は自然発症1型糖尿病とそれぞれ同程度に保有しており、irAEは標的臓器を同じくする自然発症自己免疫疾患と遺伝的に類似性を有する可能性が示唆された。
|