近年、神経芽腫に対する新規治療として、腫瘍細胞表面に発現する糖脂質抗原Disialoganglioside (GD2) 抗原に対するモノクローナル抗体とIL-2、GM-CSFを併用した抗GD2抗体療法が、集学的治療を完了した高リスク神経芽腫の5年生存率を改善させることが報告されている。しかし、再発抑制に対する効果は限定的であり、未だ予後不良な患者が少なくない。本研究では、神経芽腫による抗腫瘍免疫抑制機序を解明し、抗腫瘍免疫の抑制状態を制御することで、より強力ながん免疫療法の新規開発を行うことを目的とする。この新規治療により予後が改善することで、神経芽腫の治療成績向上に貢献できる。
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