本研究では、肝細胞癌において腫瘍内部および腫瘍周囲の双方で免疫細胞の局在を調べ、臨床病理学的因子との関連性や予後に与える影響について明らかにしていくことを目的とし、主に切除検体のパラフィン組織を用いた免疫染色にて免疫細胞の局在・浸潤の程度と患者背景因子や予後との対比を行った。結果、予後についての検討では腫瘍周囲の好中球、マクロファージが多い症例やCD8+ T細胞が少ない症例は予後不良だった。制御性T 細胞を加えた腫瘍周囲の4種の免疫細胞についてRisk- signature modelを作成すると、High-risk群はLow-risk群と比較して予後不良であった。
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