TregsやPD1の発現が、腎移植後の長期生着に関わるとされる抗ドナー特異的抗体の新規形成(dnDSA形成)の関連因子となりうるのかについて検討した。dnDSA陽性群でTregsの発現は低値であり、その中でも特に活性型のactivated Tregsの発現頻度が有意に低く、強い関連性が示された。また、免疫抑制療法の違いによりTregsやPD1の発現が異なるのかについて検討した。エベロリムス(EVR)使用群と非使用群における末梢血リンパ球の解析では、全Tregsは変化がなかったものの、aTregsの割合は使用群で有意に高値であり、EVR併用療法は移植腎保護に有利である可能性が示唆された。
|