胆道閉鎖症(BA)の病因は不明であるが母体-胎児間の免疫相互作用がBAの病因として提唱されている。しかし母体キメラ(MC)細胞が末梢血中を循環しているかどうか、またBAの病因におけるMC細胞の役割についてはまだ明らかにされていない。 我々はBAの術後患者を予後良好群と不良群とに分類し、患者末梢血中(末梢血単核球および血漿)に含まれるMC細胞のDNAをqPCRを用いて定量比較した。 結果、予後不良群の末梢血単核球には有意に多くのMC細胞が検出され、末梢血単核球中への母親由来細胞検出は予後不良と有意に関連していた。
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