われわれはこれまでにPROK2が大腸癌の血行性転移に強く関わる因子であることを報告してきている。今回、PROK2の受容体であるPK-R2に対する抗体(抗PK-R2抗体)のマウスにおける検討では、腫瘍増生抑制効果があり、さらに肝転移抑制効果も認められた。さらに、リキッドバイオプシーを用いた血中PROK2発現の検討では、14.5%の陽性率であり、血中PROK2陽性例では有意に無再発生存率が不良であり、多変量解析でも血中PROK2陽性は独立再発予測因子であった。これらの検討より、大腸癌においてPROK2は新規治療標的因子および新規再発予測バイオマーカーとなりえる。
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