研究課題
若手研究
胃癌におけるEMAST発生は約30%に認め、EBVによる慢性炎症との関連は認めないことを証明した。MSI-H胃癌、EBV陽性胃癌以外にも、EMAST陽性胃癌で抗PD-1抗体の治療効果が高い症例を認めた。MSS胃癌と比較して4-1BB発現による予後との相関が異なることから、EMAST陽性胃癌ではMSS胃癌とは異なる免疫応答が寄与している可能性が示唆された。
消化器癌
EMAST陽性胃癌に関して治療効果ならびに治療効果予測に関して基礎的、臨床的検討を行うことで胃癌患者における抗PD-1抗体の免疫療法の新たな治療対象の可能性について検討し、EBVや4-1BBの炎症・免疫応答とは異なる関与の可能性を証明した。今後は更なる免疫応答との関連を検討するともに、抗PD-1抗体の治療効果との相関を検証することで、EMAST発現と癌組織免疫応答の機序解明を進めていく予定であり、本研究成果はその試金石となりうる役割を果たしていると考える。