癌部由来膵線維芽細胞(tPFB)8例と非癌部由来膵線維芽細胞(nPFB)3例を細胞株として樹立し、それぞれの遺伝子発現の表現型が異なることを発見した。tPFBと膵癌細胞株(T3M-4, MIAPaCa-2)との非接触型共培養では、iCAFマーカーの遺伝子発現が数百倍に上昇した。これはIL-1αをtPFBに作用させた時と同じ結果であった。in vitroで膵癌細胞株とtPFBの共培養による膵癌細胞の増殖能の変化を検討すると、tPFBによる増殖促進効果は認めなかったが、in vivoでヌードマウスに対する癌細胞と線維芽細胞の共移植を行うと、癌単独と比較して非常に早い腫瘍増大を示すことを発見した。
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