研究課題
本研究の目的は、直腸癌手術後に起こる排便機能障害(低位前方切除後症候群:LARS)のメカニズムを解明すること、排便機能障害の予測モデルを構築することである。①直腸癌手術を受けた患者データの収集(データーベース構築):肛門機能を評価する肛門圧測定機器を選定した。排便機能測定、排便習慣アンケート実施体制を構築しており倫理委員会の承認とともにデータ収集を開始する。②臓器セグメンテーション:患者ごとによって肛門形態・筋肉の容量は異なるため、肛門形態を3次元で評価するツールが必要である。直腸癌患者と健常人の後ろ向きに収集した骨盤MRIから肛門周囲構造をセグメンテーションし、構造解析を行っている。また、これらをテストデータとしてAI技術を導入して、プロトタイプの作成を行った。テストデータに近い抽出アルゴリズム構築を行い、精度検証を行っている。③データ解析:①と②のデータを解析して、術後排便機能の予測モデルを構築するがまだデータ収集段階である。
3: やや遅れている
コロナの影響により患者を対象とした研究の縮小と、手術枠の制限、患者の減少ありデータ収集体制の構築が遅れている。一方で、後ろ向きデータ(MRI画像)を利用しての画像解析ソフトの開発は順調に進行している。
直腸癌手術を受けた患者に対して、前向きデータ(MRI、肛門圧測定、排便習慣機能アンケートなど)を収集してデータベースを構築する。また、開発中の画像解析ソフトの精度の向上へ向けてテストデータの補充を行う予定である。
すべて 2020
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)
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