本研究は自然リンパ球(ILC)に着目し、IBD病態における免疫機構の解明を目的とした。大腸粘膜にどのようなILCが存在するのか解析した。flow cytometry解析したところ、ILC1とILC3が存在し、いずれもリンパ球の形態であった。次にIBDである潰瘍性大腸炎(UC)検体を用いて解析を行った。UC非炎症部と正常大腸では、ILC分布に差はないが、炎症部ではILC1が増加、ILC3が減少していた。ILC3はRORCやIL23Rを高発現し、ILC3中NKp44+分画はIL22を発現していた。炎症部のNKp44- ILC3は、ILC1とILC3の両者の特徴を有する遺伝子発現を示した。
|