直腸癌に対する術前化学放射線療法(NACRT)で組織学的奏功度を得ることは、治療成績の向上につながる。病理学的完全奏功(pCR)は予後良好であり、患者にとって大いなる福音となるが、現実的には、標準治療とはならず、一つのオプションに止まる。実際、pCR率は20%未満と低いことが要因といえる。NACRT後の腫瘍内CD8+T細胞の動態を解析することで、術前治療のより有用なバイオマーカーの開発にもつながり、さらにAIを用いた解析は、革新的な技術で多くの情報を迅速かつ客観的に取得することが可能となると考え、pCR率の向上を目指すために学問的にも意義深いの研究である
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