大腸癌(CRC)の多くはマイクロサテライト安定型(MSS)であり、免疫チェックポイント阻害剤(ICI)に対する奏効率が低いことが多い。本研究では、化学放射線療法(CRT)によって人工的にRNA編集を誘導し、MSS CRCにネオアンチゲンを生成させた。オキサリプラチン(OX)を含むCRTはADAR1を誘導することによりRNA編集レベルを上昇させた。CAPOX(カペシタビン+OX)放射線療法を受けたCRC患者では、手術のみを受けたCRC患者のADAR1発現と比較して、ADAR1のアップレギュレーションが示された。OXによるCRTは、ネオアンチゲン候補であるサイクリンIのRNA編集を促進した。
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