胆膵癌切除標本におけるCD200,CD70,CD155など候補分子の腫瘍内発現と臨床病理学的因子や予後との関連を免疫染色で検討した.膵癌の原発巣とその各種転移巣において各種分子の発現と腫瘍内浸潤CD4+/CD8+T細胞, CD45RO+メモリーT細胞,FOXP-3等の腫瘍内浸潤免疫担当細胞発現と臨床病理学的因子との関連を分析し,免疫チェックポイント発現の腫瘍微小環境局所内での意義を検証した. 膵癌肺転移巣では腫瘍浸潤リンパ球数が有意に多く,抗腫瘍免疫が活性化していると考えられた.また,肺転移巣はPD-L1及びTILsが高発現しており,免疫チェックポイント阻害薬の有効性が示唆された.
|