本研究では、大腸癌転移ニッチにおけるCAFsの役割を明らかにするため、ヒト大腸癌部および非癌部より採取された検体を酵素処理後、primary cultureし、21症例のCAFsおよびコントロールの線維芽細胞を樹立した。また、癌組織の一部を酵素処理し8症例の大腸癌オルガノイドも樹立した。免疫組織染色を施行し純度の高い線維芽細胞が樹立されていることが確認された。また、RNA-sequencingにより非癌部由来の対照線維芽細胞と比較して、CAFsにおいて有意に発現が亢進している遺伝子が複数同定された。研究に必要な臨床サンプルからの線維芽細胞とヒト大腸癌オルガノイドの樹立に成功した。
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