研究課題
膵臓癌細胞を用いて代謝が活性化するLysosome酵素を網羅的に解析し、標的酵素として糖代謝に関与する酸性αグルコシダーゼ(GAA)、スフィンゴリン脂質代謝に関与するグルコセレブロシダーゼ、酸性セラミダーゼ(AC)を特定した。それぞれの酵素を標的とした遺伝子治療法を開発し、細胞レベル、動物実験レベルにおいて抗腫瘍効果を検証した。それぞれの酵素阻害阻害で細胞増殖抑制効果を認めた。アデノウイルスにshGAAを搭載した新規ウイルスベクターを作成し、マウス皮下腫瘍モデルにおいて腫瘍増殖抑制効果を認めた。生存率の延長を認めた。AAV8にshACを搭載した新規ウイルスベクターを作成し、同様にマウス皮下腫瘍モデルにおいて、腫瘍増殖抑制効果と生存率延長を認めた。得られた成果は国内外の腫瘍学会において口演の発表を行った。論文作成を開始している。
1: 当初の計画以上に進展している
得られた成果をもとに国内外の腫瘍学会で多くの発表を行っており、論文作成を開始しているため。
ヒト腫瘍切除検体において、培養細胞、動物実験で得られた知見を再度検証する予定である。膵臓癌検体の収集は開始しており、解析の準備は整いつつある。
もともと所有していた試薬や細胞を用いることで、初年度経費が予測よりも少なくなった。網羅的解析が次年度に持ち越されたため、次年度使用額が生じた。次年度に網羅的遺伝子解析を行うため、経費を要する。
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