本研究の目的は、食道扁平上皮癌の治療抵抗性と関連するcircRNAを特定することである。 ESCCの細胞株であるTE11と、樹立したTE11シスプラチン耐性株(TE11R)を次世代シークエンスにて解析し、CDDP抵抗性に関連するcircXを同定した。また、circXのノックダウンによって薬剤感受性が増強することが確認された。また、シスプラチンを含む化学療法を施行後に外科的切除を行った食道扁平上皮癌46例について、組織におけるCircXの発現を定量したところ、治療前生検組織でcircXの高発現と治療抵抗性に相関を認めた。CircXは治療抵抗性に関わる因子である可能性が示唆された。
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