食道癌cStageⅡ/Ⅲに対する術前化学療法は依然として予後不良であり、特に癌微小環境に存在する腫瘍関連マクロファージ(TAM)や腫瘍CD8陽性浸潤リンパ球(TIL)を中心とした化学療法に対する耐性機構の解明が必要である。今回の研究では、癌組織内CD163およびCD204陽性TAMの浸潤割合の増加傾向を認め、in vivoにおいても5-FUやシスプラチン下におけるTAMは抗腫瘍効果を抑制する機能が増強する傾向を認め、共培養実験系においてはINF-γやTIL細胞数の変化は、TAMのTILへの増殖抑制効果を示唆した。
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