研究課題/領域番号 |
20K17717
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
溝口 高弘 山口大学, 医学部附属病院, 診療助教(4日/週) (90844796)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | エクソソーム |
研究実績の概要 |
エクソソームは細胞が分泌される膜小胞であり、分泌される細胞の形質を持っていると考えられている。これまでに幹細胞が分泌されるエクソソームは血管新生能を持つことが報告されているが、それらのエクソソーム投与方法は局所投与である。その理由として、エクソソームを経静脈投与した場合には、エクソソームがマクロファージなどに貪食されるためである。 そのため、本研究では、エクソソームの経静脈投与を可能にする方法として、エクソソームに、貪食を回避するための膜表面分子を持たせることで、エクソソームをマクロファージなどから貪食を回避できるか否か検討する。 今年度は、貪食回避に関与する遺伝子を発現するプラスミドを作製し、そのプラスミドを細胞に導入することで、貪食を回避するための膜表面分子を持つエクソソームを作製した。そして、そのエクソソームをTHP-1細胞と共培養することで、THP-1による貪食が回避されるか否か検討したところ、貪食を回避するための膜表面分子を持つエクソソームは、THP-1からの貪食を回避できる可能性がある結果が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
エクソソームに、貪食回避に関与する分子を持たせることで、単球の貪食を回避できる結果が得られたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、最適な貪食回避能を持つエクソソームの作製法について検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で学会がWEB開催となった為、旅費としての使用がなかったため。 使用計画としては、次年度使用額はエクソソームを単離するカラムに使用する。
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